パイルネット工法

パイルネット工法は、軟弱地盤中に丸太杭の杭頭部を地表より上に残して、適正な長さ・太さで打設したのち、杭頭部を専用の連結材(ネット)で連結して、サンドマット(軟弱な地盤の上に、透水性の高い砂や砂礫を敷くこと)を造成し、その上に土木安定シートを敷設して地盤補強を行います。
「群杭方式(杭と杭間の地盤が一体となって動くこと)」により、上載される荷重(設計荷重)が深層の杭先端まで伝わり安定する構造です。原地盤を乱さずに地盤が圧密され、周辺地盤の変位がほとんど見られないのが特徴です。

施工が簡単で特殊技術を要しないので、施工管理も容易で急速施工が可能となり、工期の短縮が図れます。ユンボを使用し打設を行うので、土木における施工も対応できます。他工法よりもコストを抑えることが可能です。

特徴

高い信頼性

1975年(昭和50年)8月に石狩川を襲った大洪水の際、緊急に河川築堤を盛土するために開発された工法です。以後、河川築堤や道路、鉄道などの盛土・路盤・路床の確保に対して全国で約680件の実績を重ね、高い評価をいただいています。

工期が短く施工が容易

容易な施工でなおかつ、天候に左右されず、年中施工も可能です。

地下水位の高い場所でも施工可能

【木材腐朽菌が好む条件 】

温度 3〜45℃、特に30℃前後が適している  
水分 木材中の水分が25%〜150%  
酸素 空気中の酸素が必要  
栄養 木材の主成分であるセルロース・ヘミセルロース・リグニンなど

これらひとつでも欠ければ木材腐朽菌は活性化しません。

地下水位以深は酸素がないため、丸太杭は腐らないといえます。

主な適用範囲

改良目的地盤補強
適用先河川堤防、道路盛土、軌道盛土、橋台背面盛土、用水路基礎、酪農肥培施設基礎、送水管基礎、駐車場基礎、建物基礎、建物外溝基礎、その他

動画

パイルネット工法補足資料(昭和マテリアルのHPへリンク)

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