地盤補強・地盤改良のまえに【地盤調査】

地盤調査について

なぜ地盤調査が必要なのか

建物を建てる前に、まずは地盤「調査」が必要です。

敷地の地表面は、一見すると何も問題が無いように見えますが、川がながれていたり、沼地だった過去のある土地は、地中が軟弱地盤になっている可能性があります。その上に建物を立てると、時間経過とともに沈下し傾くことがあります。そのようなトラブルが発生しないように、地盤改良工事を施す必要があります。


どんなに耐震性能の高い建物を建てたとしても、それを支える地盤が弱ければ、時間が経過するにつれ地盤沈下が起こったり、地震の際に土地が液状化したりして建物が倒壊する危険性が高まります。建物が傾くことで、窓やドアが開きづらくなったり基礎や外壁にひびが入ったりします。さらに、すきま風や傾きが生じることで生活に不調をきたす場合があります。

安心して生活するため、建物を建てる前に地盤の調査を行い、必要に応じて改良を行うことが必要です。

数値で地盤を知る

設計しようとしている建物の重さに地盤が耐えられるかどうかは見ただけでは分かりません。

地地盤調査を実施することにによって、数値として知ることができます。

地盤調査の結果を得ることで、見合った地盤補強の使用を決めることができます。

調査の種類

スウェーデン式サウンディング試験

建物の四隅と中央の計5カ所の強度を調査する。

先端がスクリュー状になっている鉄の棒を地面に立てます。その棒の上におもりを少しずつ載せながら地面にねじ込み、25cm貫入する重さを記録する。

100kg載せても貫入しなかったら棒に備わっているハンドルを回転させ、やはり25cm貫入させるのに要した回転数を記録。こうして得られた重りの重量や回転数から地盤の強度を算出する。

調査コストもリーズナブルで、導入しやすいのが特徴。

ボーリング調査

支持層と呼ばれる強固な地層に達するまでボーリング(くりぬくこと)しながら、鉄の筒状部品を自然落下させながら地中に埋めていき、30cm地中にめり込ませるのに要した打撃数をもとに、地盤を計測する方法です。

値を測ると同時にると、地層のサンプルを取ることで地盤の強度のほかに、地下の水が流れる層の位置や、地盤が横にどれだけ動くかなどがわかります。

多くの地盤調査に利用されていて、実績も豊富にあるため、データの信頼性が高く、その分調査コストも高いのが特徴。

地盤改良・地盤補強工事が必要な場合

地盤改良工事が必要なケースは以下の通りです。

地盤調査結果により軟弱地盤と判明した場合

建物の建築予定地が歴史的・地理的に地盤強化が必要と判断された場合も地盤改良工事が必要になります。例えば、下記の履歴を有する土地が対象です。

  • もともと河川や湖沼、池があった土地で埋立てが行われた土地
  • 盛土が行われ、過去に陥没した事例がある土地
  • 過去に地震が発生した際、液状化が発生した事例がある土地

土地履歴により地盤強化が必要と判断された場場

地盤調査により地耐力(建物を支える強度)を計測し、基準値を下回った場合、軟弱地盤と判断されます。